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ライラックの花言葉
●ライラック全般の花言葉
「思い出」「友情」「謙虚」
英語では 「pride(誇り)」「beauty(美)」
ライラックの色別の花言葉は?
●紫色のライラックの花言葉
メモ
紫色のライラック(Purple Lilac)の花言葉は「初恋」「恋の芽生え」です。
英語の花言葉も同様に「first love(初恋)」「first emotions of love(恋の芽生え)」です。
これはライラックの葉の形がハート型になっていることから、若者の初々しい恋愛をイメージしてこのような花言葉が付けられました。
●白いライラックの花言葉
メモ
白いライラック(White Lilac)の花言葉は「無邪気」「青春の喜び」「若き日の思い出」です。
英語の花言葉は「youthful innocence(若者の純潔)」です。
純白の無垢な白いライラックは、フランスでは青春の象徴(シンボル)とされており、これらの花言葉が付けられたといわれています。
●その他のライラックの花言葉
メモ
ピンク色のライラックには「思い出」という花言葉が付けられており、赤いライラックには「愛の芽生え」という花言葉が付けられています。
また、ライラックには八重咲きの品種があるのですが、八重咲きのライラックには「優しく控えめな女性」という花言葉が付けられています。
ライラックの花言葉の由来は?
●花言葉「思い出」「友情」「謙虚」の由来について
フランスでは白いライラックが青春の象徴であること、そしてライラックの葉の形状がハート形で、青春や恋愛のイメージがあることから「思い出」「友情」「謙虚」という花言葉がつけられたといわれています。
また、西洋では春の訪れを告げる花はライラックとされているそうです。
●花言葉「pride(誇り)」「beauty(美)」の由来について
西洋では一般的にライラックの花の色は紫色とされています。
そして紫という色には高貴なイメージがあり、ライラックの花言葉「pride(誇り)」「beauty(美)」は紫の持つ高貴なイメージからきているといわれています。
●花言葉「恋の芽生え」「青春の喜び」「youthful innocence(若者の純潔)」の由来について
花言葉「思い出」「友情」「謙虚」の由来と同様になりますが、ライラックが青春の象徴であること、ハート形のライラックの葉から恋愛を連想することから「恋の芽生え」「青春の喜び」という花言葉がつけられました。
また、白は純潔のイメージがあることから、青春の象徴である白のライラックの花言葉として「youthful innocence(若者の純潔)」という花言葉がつけられています。
ライラックの怖い花言葉とは?
ライラックに怖い花言葉がある?と一部でいわれているようですが…
実際には、怖い意味の花言葉があるのではなく、ちょっと怖い言い伝えがライラックにはあるのです。
この言い伝えは、イギリスの一部の地域で伝わっているものだそうで、次のような内容です。
参考
●ライラックの怖い言い伝え
・ライラックを身につけた女性は結婚できない
・ライラックの花の一房を婚約者に贈ることは婚約破棄を意味する
・紫色のライラックの花は縁起が悪いので家に持ち込んではいけない。持ち込んでしまった場合、目立つ場所に置いてはいけない。
以上のような言い伝えがライラックの花にはあるようですが、日本においてはあまり気にする必要はないでしょう。
また、この話と関連して、同じくイギリスに伝わるライラックの悲しい逸話について紹介します。
白いライラックに関する悲しい逸話
イギリスのある貴族が田舎に出かけ、そこで出会った村娘に恋をして求婚します。
しかし、その貴族の男性はしばらくして、別の貴族の娘に心変わりします。
貴族の男性に裏切られた村娘は、傷心の末に亡くなりました。
死んだ村娘のお墓には紫色のライラックが供えられましたが、翌朝、ライラックの花は紫から白に変わっていたのです。
以上のような悲恋にまつわる言い伝えがライラックにはあるようですが、もしかしたらこの村娘の物語が、「紫のライラックは縁起が悪い」といわれる所以なのかもしれませんね。
ハッピーライラックとは?
ライラックの花には不運な逸話以外にも、幸運にまつわる言い伝えがあるようです。
ライラックの花びらは4枚が普通ですが、ごく稀に花びらが5枚のライラックが見つかることがあるそうで、この5枚の花びらのライラックを「ハッピーライラック」と呼んでいる、という話があります。
そして5枚の花びらのライラックを見つけた時、その事を誰にも知らせずにその花を飲み込むと、愛する人と永遠に幸せに過ごせるという言い伝えがあると言われています。
ライラックの種類
ライラックはヨーロッパ原産の落葉樹で、園芸向きに多くの品種が存在しています。
ここではその中のいくつかについて解説します。
丁香花(ハシドイ)

丁香花(ハシドイ)
Japanese tree lilac(ジャパニーズ ツリー ライラック)とも呼ばれるハシドイは、日本や東アジア地域原産の落葉高木(もしくは落葉小高木)です。
学名は「Syringa reticulata」。
ハシドイの名称はライラックの和名ですが、その由来は、枝の先に花が集まって咲く姿からきており、「端集い(ハシツドイ)」が転じてハシドイになったと言われています。
日本では北海道から九州にかけて山地の林の中などに広く自生していますが、愛知県では準絶滅危惧種に指定されています。
ハシドイは普通のライラックと比較しても樹高は高めで、10mを超えて成長するため庭木として育てられることが多いようです。
姫ライラック(ドワーフライラック)

姫ライラック ティンカーベル
欧米で人気のドワーフライラックは、日本では姫ライラックと呼ばれています。
姫ライラックの特徴は樹高が150cm前後と低く、横に広がって成長することと耐寒性および耐暑性が高いことで育てやすいのが特徴です。
園芸向けとしてピンク色の花を咲かせる姫ライラック・ピンクパフューム(Syringa Pink Perfume)、ラベンターピンクの花色の姫ライラック・ジョシー(Syringa Josee)、ワインレッドの蕾で花色はピンクの姫ライラック・ティンカーベル(Syringa Tinkerbelle)、桃赤色の花の姫ライラック・パリビン(Syringa meyeri Palibin)などがあります。
ライラック バープルグローリー

Syringa x hyacinthiflora 'Purple Glory'
ライラック パープルグローリー(Syringa x hyacinthiflora 'Purple Glory')は、濃い紫の一重の大輪の花を咲かせるライラックです。
低木で高さは約2.5m、横の広がりは約1.8m程に成長し、姫ライラックと同様にコンパクトな品種です。
ライラック マダムレモイネ

Syringa vulgaris 'Madame Lemoine'
ライラック マダムレモイネ(Syringa vulgaris 'Madame Lemoine')は、クリーム色の蕾から八重咲きの白色の花が咲くライラックで、強い芳香のあるライラックです。
樹高は2~4m、横の広がりも同様に2~4m程度の大きさに成長します。
フレンチハイブリッドライラックの中でも欧米で人気のある品種です。
ライラックの誕生花
●ライラックの誕生花
3月28日、 4月7日、 4月12日、 4月13日、 4月19日、 5月2日、 5月11日、 5月12日、 5月17日、 5月18日、 5月25日、 5月30日、 6月11日、 6月12日、 6月25日、 6月26日、 7月16日
●ライラック(白)の誕生花
4月30日、 5月12日、 6月26日、 7月17日、 7月24日
●ライラック(紫)の誕生花
5月30日、 7月25日
●ライラック(ピンク)の誕生花
6月30日
ライラックの豆知識
ライラックはモクセイ科ハシドイ属に属する植物で、学名は「Syringa vulgaris L.」。英名は「Lilac(ライラック)」。仏名は「lilas(リラ)」。和名は「紫丁香花(ムラサキハシドイ)」。
ヨーロッパ原産の耐寒性落葉中木で、基本的にはSyringa vulgaris種のことをライラックと称しており、日本には明治時代中期に渡来。
北海道を中心に植生されており、札幌市では毎年5月下旬に行われる「ライラック祭り」が初夏の風物詩となっています。
また、ライラックの花は札幌市・釧路市・長沼町の花に指定されています。
日本に自生するライラックとしては近縁種のハシドイ(Syringa reticulata)があります。日本の在来種はハシドイとマンシュウハシドイ(ハシドイの亜種)の2種のみで、北海道から九州にかけて分布しています。
現在、ライラックは非常に多くの品種が栽培されており、同じハシドイ属の他種のハイブリッド品種も多く、ライラックという呼称はハシドイ属の園芸種の総称となっています。
ライラックの花名の由来
ライラックの花名は英語のLilac(ライラック)からきており、同じくフランス語名のlilas(リラ)から「リラ」という名前で呼ばれることがあります。
英語名のLilacの語源は暗青色を意味するサンスクリット語の「ニラ(nila)」が語源である、という説があるようです。
また、学名のSyringaの語源はギリシア語の「Syrinx(管)」からきているといわれており、ライラックの枝から笛を作っていたことが由来だそうです。
和名の「紫丁香花(ムラサキハシドイ)」については、丁香花(ハシドイ)に似ていることから名付けられたといわれています。
ライラックの特徴・香り
一般的なライラックであるSyringa vulgarisはバルカン半島原産の種で、美しく上品な紫色の花と芳醇な甘い香りが特徴です。
耐寒性が強い性質で、主に北海道などの北国の気候に適しており、夏の高温多湿の環境にはあまり適していません。
また、ライラックは甘い芳香を放つ花としてよく知られていますが、そのために香料や精油(アロマオイル)の原料としてよく利用されています。
しかし、花から天然の香り成分を抽出するのが難しいようで、ラベンダー入りとされる香水や芳香剤の匂いが本物とまるで違うのは、それが一因のようです。
ライラックは切り花にすると生長が止まり、香りが薄くなってしまうのですが、もしかしたらこの事と関係があるかもしれませんね。
また、ライラックの香りにはリラックス効果や新陳代謝を高める効果があると言われていますが、品種によって香りの強さや匂いに違いがあります。
ライラックの薬用利用について
古来よりライラックは、何世紀にも渡って発熱、マラリア、皮膚感染症、日焼け、発疹、切り傷、擦り傷の治療に薬用利用されてきました。
また、民間療法においては、消化不良、鼓腸、下痢、リウマチの治療にライラックの葉の咀嚼が推奨されていました。
しかし、アロマテラピーを除けば、現在はライラックの薬用目的の使用は一般的に行われていません。
ライラックの薬用利用の例
・ハーブティーは蠕虫、マラリア、喉の痛み、発熱に使用されます。
・エッセンシャルオイル(精油)は、発疹、火傷、傷などの様々な皮膚トラブルの治療のために皮膚に塗布されます。